加古川人の応接間

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ライダーの友情

夕方、かこがわ珈琲店に翔太がやってきた。彼は、海沿いを走ってきたばかり。彼は、ここに来るのが楽しみだった。店長の三枝は、彼のことを気にかけて、いつも笑顔で迎えている。

 

「お疲れさま、翔太くん。

今日はどこに行ってきたの?」三枝

 

「淡路1周です。すごく気持ち良かったです」

 

「そうなんだ。海はいいよね。私もバイクで行ったことがあるよ。何か食べる?」

 

「はい、ライダーズかつめしをお願いします」

 

「ライダーズかつめし、了解。ちょっと待っててね」三枝が厨房に入った。

 

そのとき、店のドアが開いた。

この店の常連のジョーさんだった。

バイク歴の長い男性だ。

 

「やあ、店長。元気かい?」

 

「ジョーさん、こんにちは。

元気ですよ。あなたは?」三枝

 

「俺も元気だ。今日は、六甲に行ってきたんだ。景色が綺麗だったよ」ジョー

 

「そうなんだ。六甲はいいね。

私も良く行ったよ!」

 

「ジョーさん、何か飲む?」

 

「うん、コーヒーをくれ」

 

「コーヒー、了解。ちょっと待っててね」

 

そのとき、三枝は、

翔太のことを思い出した。

彼は、まだカウンターに座っていた。

彼は、ジョーさんに気づいていたが、

話しかけることができなかった。

彼は、シャイだった。

 

「あ、そうだ。ジョーさん、

あの子を紹介してあげたいんだけど」

 

「あの子?」

 

「うん、あの子。

翔太くんっていうんだ。

彼は、バイクに乗り始めたばかりなんだ」

 

「そうなんだ」

 

「だから、ジョーさん話しかけてあげて!

ジョーさんは、バイクのことなら何でも知ってるし、優しいし、

彼にとっていい先輩になれると思うんだ」

 

「そうか。いいよ、話しかけてあげるよ」

 

「ありがとう。翔太くん、こっち来て」

 

「はい」

 

「翔太くん、こちらはジョーさん!

こちらは翔太くん」三枝

 

「やあ、翔太くん。初めまして。

ジョーです。よろしくね」

ジョーさんが手を差し出した。

 

「はい、初めまして。 よろしくお願いします」翔太

 

「君はどんなバイクに乗ってるんだ?」

 

「僕は、ホンダのCB400に乗ってます。

初めて買ったバイクなんです」

 

「ああ、CB400か。いいバイクだね。

俺も、若いころに乗ってたよ。

どんな色だ?」

 

「僕のは、赤と白のツートンです。

好きな色なんです」

 

「赤と白か。それは、かっこいいね。

カスタムとかはしてるのか?」

 

「いえ、まだしてません。

でも、いつかはしたいと思ってます。

ジョーさんは、

どんなカスタムをしてますか?」

 

「俺はね、バイクのカスタムは大好きだよ。

俺のはハーレーのスポーツスターだけど、

色々と手を加えてるんだ。

マフラーやタンクやシートなんかね。

君も、自分の好きなようにバイクをカスタムしてみたらいいよ。

バイクは、自分の個性を表現するものだからね」

 

「そうですね。ジョーさんは、

バイクのカスタムに詳しいんですね」

 

「ジョーさんは、

どんなところに行ったことがありますか?」翔太

 

「アメリカに行った時なんかは各地の風景や文化や人々に触れるて本当に素晴らしい体験だったよ」ジョーさんは、思い出に浸った。

 

「すごいですね。アメリカには、

どうやって行ったんですか?」翔太は、ジョーさんに興味津々だった。

 

「俺はね、バイクを船に積んで、渡ったんだ。もちろん、色々な手続きや規制があるから、大変だったけど、それもまた楽しかったよ」ジョーさんは、冒険心を語った。

 

「それは、大変そうですね。

でも、楽しそうですね」翔太は、

ジョーさんに感心した。

 

「うん、楽しかったよ。

君も、いつかチャレンジしてみたらいいよ。

バイクで世界を見るのは、

最高だよ」ジョーさんは、翔太に勧めた。

 

「そうですね。いつかチャレンジしてみたいです」翔太は、夢見るように言った。

 

「じゃあ、今日は、俺が君にプレゼントを

あげるよ。これ、見てごらん」ジョーさんは、ポケットから小さな本を取り出し自分がバイクで旅したときに撮った写真集を翔太に渡した。

 

「本当ですか?ありがとうございます。

すごく嬉しいです」翔太は、開いた。

 

「それじゃあ、今日は、俺と一緒に食べようよ。」「店長、俺も出してくれよ」ジョーさんは、三枝に声をかけた。

「はいはい、わかりました。翔太くん、ジョーさん、ライダーズかつめし、どうぞ」三枝は、二人に料理を運んだ。

「ありがとう、店長。さあ、翔太くん、いただきましょう」ジョー

「はい、いただきます」

二人は、ライダーズかつめしを食べながら、バイクの話を続けた。翔太は、ジョーさんの話に夢中になり、ジョーさんは、翔太の話にも耳を傾けた。三枝は、二人の様子を見て、微笑んだ。

 

※ストーリー、登場人物は脚色してます。画像はイメージです。

 

 

加古川人の応接間

かこがわ珈琲店   

兵庫県加古川市加古川町粟津90-2

9:00~21:00

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