かこがわ珈琲店の小さな角に、

温かい光が差し込む。

店長の三枝ちゃんは、

いつものように笑顔で迎える。

常連のご夫婦が、

手を取り合ってゆっくりと

店内に入ってくる。

ご主人は、数年前から

認知症を患っているが、

その眼差しには

いつも優しさが宿る。

「いらっしゃいませ、お二人さん。今日もかこがわブレンドでいいですか？」三枝ちゃんが尋ねる。

奥様は微笑みながら頷き、

「はい、それにしましょう」

と答える。

三枝ちゃんは、

彼らのお気に入りのテーブルへと案内する。

窓際の席からは、季節の花が咲く庭が見え、穏やかな時間が流れる。

コーヒーを淹れながら、

三枝ちゃんは

二人の近況を聞く。

ご主人は少し言葉を探しながらも、昔話に花を咲かせる。

奥様はそんなご主人の話を優しく聞き、時折、三枝ちゃんに目配せを送る。

三枝ちゃんは、

その目配せが「ありがとう」と言っているように感じる。

かこがわブレンドの香りが

店内に広がり、

三枝ちゃんはコーヒーを

テーブルに運ぶ。

ご夫婦は、その香りに包まれながら、今日もまた、幸せなひと時を過ごすのだった。

このような日常の一コマが、

かこがわ珈琲店の

小さな奇跡であり、

訪れる人々にとっての

安らぎの場所となっている。

そして、三枝ちゃんは、

そんな場所を提供できることに、心からの喜びを感じている。

※ストーリー、登場人物は脚色してます。画像はイメージです。

加古川人の応接間

かこがわ珈琲店   

兵庫県加古川市加古川町粟津90-2

9:00~21:00

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